【毒毒しい!日本最大級】トビズムカデ

スクリーンショット 2016-12-08 19.50.01

日本に広く分布しており、北海道南部、本州、四国、九州、トカラ列島、奄美大島、沖縄本島などに生息している日本最大級のムカデである。全長10〜15㎝で、大きいものでは20㎝近くなるものもいる。
 身体的特徴は、深い緑がかった黒っぽい体に、赤い頭部と鈍い黄色っぽい歩脚がある。

 林周辺の湿った土中によく見られるが、人家付近にも現れる。屋内に侵入することもあるため、咬傷事故には要注意である。しかし、人家周辺ではゴキブリやガ、ネズミなどを補食してくれるため、むやみに退治してしまうと、2次的な害虫・害獣が増えることもある。

日本最大級ということで、飼育するマニアも多い。
飼育していると思わぬ行動を観察することができる。獲物(餌)を入れてやるとジャンプして襲いかかる。
繁殖は普通80個ほどの卵を産み、3齢幼体まで保護される。飼育環境は湿度が必要で、床材はいつも湿った状態を保つ必要がある。

■英名:Reddishbrown Headed Centipede
■学名:Scolopendra subspinipes mutilans
■分類:オオムカデ目オオムカデ科
■大きさ:全長10~15cm
■生活環境:温帯・亜熱帯地域の地表
■毒性:蛋白分解酵素、ヒスタミン、セロトニン酵素など
■分布:日本(北海道南部、本州,四国,九州,トカラ列島,奄美大島,沖縄本島)
■攻撃方法:咬む
■日本での入手可能性:野外でも採集可能
■およその寿命: 6~7年
■食性:節足動物、昆虫、小型脊椎動物など
■飼育する場合の餌:コオロギゴキブリ、ピンクマウス、砂肝など
■活動する時間帯:夜

【日本ではポピュラーな奴】セスジアカムカデ

スクリーンショット 2016-12-08 19.12.46

おもにアジア東部に広く分布している中型のムカデで、日本では北海道南部から南西諸島まで分布している。全長6〜7㎝、体節と歩肢は23対、眼は退化している。体背面に薄いすじがあることから、種名に由来している。体色は頭部が濃い赤色、体は赤褐色で、歩脚は淡い黄色である。
 ほとんど地表に出てくることはなく、雑木林などの落ち葉や倒木、石、植木鉢などの下に生息している。市街地の公園や人家周辺でも見られる。地中や物陰に生息している小さな昆虫などを補食している。

咬まれると痛みはあるが、特に重篤な事態に陥ることはない。しかし、一般的に姿を見ただけで気分を害する不快害虫とされている。
活動時期は3月から11月ころまでで、暖かくなる4月下旬ころに産卵する。冬の間は林内の落ち葉の層の下や倒木の下、空き地などでは放置された木の板などの下で冬越ししている。

スクリーンショット 2016-12-08 19.12.28
背面には薄くすじがある

■英名:Back Red Centipede
■学名:Scolopocryptops rubiginosus
■生活環境:熱帯・亜熱帯・温帯地域の地中
■分類:オオムカデ目メナシムカデ科
■大きさ:全長6~7cm
■分布:アジア東部、日本(北海道南部、 本州、四国、九州、南西諸島)
■毒性:あり
■攻撃方法:咬む
■日本での入手可能性:野外でも採集可能
■およその寿命:不明
■食性:節足動物、小型昆虫など
■飼育する場合の餌:コオロギ、ゴキブリなど
■活動する時間帯:夜行性

【日本のオオムカデといえばコイツ】アオズムカデ

スクリーンショット 2016-12-08 14.58.51

アジアに広く分布するオオムカデ(Scolopendra subspinipes)の亜種で、日本固有の亜種である。

青森県以南の本州、四国、九州に分布する全長7・5〜10㎝のムカデでだ。
 山地から平地、人家付近にまで広く生息していて、昼間は柔らかい土の中や石や倒木の下に潜み、暗くなると地表を出歩き、昆虫などを補食する。
 身体的特徴は、全身が金属光沢のある深い青色をしており、歩脚は鈍い黄色から赤色。繁殖は夏に行われ、雄から精包を受け取った雌は、約50個の卵を産み、子どもが3齢幼虫になるまで保護する。約3年で成体となり、6〜7年の寿命がある。
 飼育種としても一部では人気があり、飼われている。
しかし、人間でも激痛を伴う毒をもっていて、取り扱いには十分注意が必要。飼育環境は、ある程度の湿度を保てるよう、床材には腐葉土やピートモスを使用し、石や倒木をセットしておけば、その下に潜んでいる。

■英名:Japanese Large Centipede
■学名:Scolopendra subspinipes japonica
■生活環境:温帯地域の地表
■分類:オオムカデ目オオムカデ科
■大きさ:全長7.5~10cm
■分布:日本(本州、四国、九州)
■毒性:蛋白分解酵素、ヒスタミン、セロトニン酵素など 攻撃方法 咬む
■日本での入手可能性:野外でも採集可能
■およその寿命:6~7年
■食性:節足動物、昆虫、小型脊椎動物など
■飼育する場合の餌:コオロギ、ゴキブリ、砂肝など
■活動する時間帯:夜行性

【めっちゃ早く動く】ベトナム・センチピード

スクリーンショット 2016-12-07 19.44.31
ベトナムオオムカデの種名があるが、実際には世界中に分布し、特に東南アジアから輸入されるオオムカデ目(Scolopendromorpha)の全長18〜20㎝にも達するムカデである。
日本に生息するトビズムカデやアオズムカデも本種の亜種に分類される。

熱帯・亜熱帯地域の林や森の地表に生息し、小さな昆虫からネズミなどの小型脊椎動物までも捕食する。
毒は強く、咬まれるとかなり痛みを伴い、直接死に至ることはないが、体質によってはアレルギー反応によって、重篤な事態に陥ることもある。
動きは素早く、飼育は容易ではない。30㎝水槽やプラケースなどの容量で、しっかりとふたができるものが必要である。取り扱いには十分な注意が必要で、ガラス面も登ってくるため、餌を与えるためにふたを開けるときには、慎重に行わなければならない。

閲覧注意:

■英名:Vietnamese Centipede
■学名:Scolopendra subspinipe
■分類:オオムカデ目オオムカデ科
■分布:おもに東南アジア
■攻撃方法:咬む
■日本での入手可能性:比較的入手しやすい
■生活環境:熱帯・亜熱帯の地表
■毒性:蛋白分解酵素、ヒスタミン、セロトニン酵素など
■食性:節足動物、昆虫、小型脊椎動物など
■飼育する場合の餌:コオロギ、ゴキブリ、ピンクマウス、砂肝など
■活動する時間帯:夜行性